ある著作物(例えば、文章、音楽、美術、写真、動画など)をビジネス取引の対象にしたり、ビジネスのプロモーショ ンに利用する場合は、「権利の帰属」の確認が必要です。ときには問題になることがあります。
著作権は複雑な権利です。そもそもそれが著作物かどうかという時点で解釈が分かれます。そのため、著作物を利用するにあたって許可が取れているか、取れていないか(権利の譲渡や利用詐諾があったかどうか)という点を明らかにしておく必要があります。
ある著作物に「著作権がはたらく」と、それはコピー等の他人によるなんらかの利用形態から保護されることになります。
著作権の問題は、多 くのビジネスにとって、ほとんど避けては通れない問題です。この間題を解決 しようとするのが、著作権契約です。
著作権は、複雑な権利で、すべ て理解するのは大変です。
著作権法をみると、「思想または感情を創作的に表現したもの」が著作物であると説明されています。
ただ、これだけでは、何が著作物か正確に判断するのは 困難です。
また、著作権は登録や申請をしなくても、著作物に自然に発生する権利です。たとえば、子供が遊びで描いた絵でも、描いた瞬間に著作権が発生します。
反対にどんなに複雑、高度なものであっても、法律上は著作物ではないと されているものもあります。たとえば、憲法その他の法令には通常、著作権ははたらきま せん。
「著作権がはたらかない」とは、著作物でないもの、著作物ではあるけれども法律 で例外とされている範囲のものは「著作権法では保護されない」という意味です。
この例外の部分は、「制限規定」といって、たとえばコピーは禁止しますが、個人が見て楽しむ分に はテレビ番組を録画しても構わない、といった規定です。
このように、著作物かどうか、 著作権がはたらくのかどうかには、複雑な判断が必要です。だからこそ、 著作権契約書によって、どのような著作物に対してどのような著作権が働くのかを、明らかにしておく必要があります。
さらに、著作権は譲渡可能な権利であるという特徴もあります。その特徴はビジネスに も活用されています。 権利を譲渡できるということは、作品を制作した本人とは別の人(や法人)が、著作権 者となれるということです。そのため、著作物を見ただけでは、その著作物の現在の権利者は誰かわからない場合があるのです。また、その権利はどのような条件で譲渡、許諾し ているのか(されたのか)、といった点もやはり見ただけではわかりません。 そのため、そのような権利関係をはっきりさせるためにも、著作権契約書が活用される ことになります。
また、著作権法の規定によって、単に「著作権を譲渡する」と言っただ けでは、その著作物を翻訳したり、さらに変更を加えて利用する(翻訳・翻案等)権利ま では譲渡されていないものと判断されます。そこで、それらの権利も含めて契約書に著作権の議渡を規定する場合は「著作権法第二七条および第二八条の権利も含めて譲渡する」と書くべきです。